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森下 卓俊; 近藤 恭弘; 小栗 英知; 長谷川 和男; 田村 潤; 平野 耕一郎; 伊藤 崇; 南茂 今朝雄*; 杉村 高志*; 内藤 富士雄*
no journal, ,
J-PARC加速器はリニアック、3GeV-RCSおよび主リングで構成される。リニアックは、初段のイオン源で生成した負水素イオンを複数の高周波加速空洞を連携して加速し、RCSに入射している。高周波加速空洞は上流から高周波四重極空洞(RFQ), ドリフトチューブリニアック(DTL), 分離型DTL, 環結合空洞型結合(ACS)空洞からなる。リニアックでは2006年11月にビーム調整運転を開始し、2009年には実験施設へのビーム供給を開始した。2013年にはビームエネルギー増強のためACS加速空洞をインストールし、定格のビームエネルギーである400MeVに到達した。2014年には初段部(イオン源とRFQおよびビームチョッピングシステム)を一新し、ピーク電流50mAでの運転が可能になった。現在は中性子とミュオン実験に向けて0.27ms、ハドロン実験施設には0.1msのビームパルス幅で、ピーク電流50mAのビームをRCSに供給している。本ワークショップでは、高周波加速空洞の運転に関する進歩と動作安定性、および性能維持のためのメンテナンスについて報告する。
森下 卓俊
no journal, ,
加速器駆動システム(ADS)用加速器には、ビームトリップ 時に未臨界炉が受ける熱負荷の変動を低減するため、極めて高い運転安定性が求められる。同じく大強度陽子加速器であるJ-PARCリニアックにおいても、安定したビーム品質と高い稼働率の両立のため、加速空洞は、その運転安定性を高めることに注力されてきた。J-PARCリニアック高周波加速空洞は上流から高周波四重極空洞(RFQ), ドリフトチューブリニアック(DTL), 分離型DTL及び環結合空洞型結合(ACS)空洞からなる。リニアックでは2006年11月にビーム調整運転を開始し、2008年には実験施設へのビーム供給を開始した。本ワークショップでは、ADS用加速器開発に資するため、近年の高周波加速空洞の運転状況、特にビーム中断の要因となるトリップの発生頻度やその要因とともに、今後の改善計画を示す。合わせて、機器の故障等による運転中断事象の紹介や、予防的メンテナンスの詳細について報告する。